ガールズ&パンツァー 第8話 感想と小ネタ調査など

少し更新遅れてしまいました…。お久しぶりです。ガルパン8話感想。


冒頭、ダージリンさんの聖グロリアが黒森峰に負けたという衝撃のお茶会シーンからスタート。
ダージリンさん曰く、『時の運』での敗退らしいですが、水島監督の印象によれば・・・






ダージリンさん……挟まれたきゅうりとか何とか言ってるから……


※ちなみに石原舞さんはオレンジペコダージリンさんの相方)
の声優さんです






お茶会のワンシーン


一応、ジャムを舐めながら紅茶をいただくのが正式なロシアンティーらしいですが(とはいえ別にダージリンさんがしようとしていた様に紅茶の方にジャムを入れても無作法とかではない)
ロシアンティーうんぬんよりも、カチューシャちゃんがこの飲み方が好きなだけという感じも少ししますね。

(そして結局ストレートで飲むダージリンさん)



ピロージナエ・カルトーシカ……左側。ココア生地をジャガイモっぽい形にしたロシアのケーキ菓子。ピロシキのケーキ版って感じでしょうか。ロシアの人はこの形好きですよね。
ペチーネ……右側。クッキー
どちらもロシアの伝統的な家庭料理とのことです。






  
前回見つけた長砲身を取り付けるなどでIV号改修。
じつは他にも追加装甲などかなり変更……というかほぼ全面的に改修しているみたいですね。
これだけの大改修を「ついでに」とか言っちゃう自動車部あっぱれ
細かい変更点に関しては  『ガールズ&パンツァー新IV号から考察した変更点一覧』  とググって頂ければ画像が見つかるかと思われます。
ちなみに秋山殿が言っている「F2(えふに)」というのは、IV号のF2型(G型初期)のことです。
対戦車性能がかなり向上していて、「マークIVスペシャル」とも言われていたとか。





前回歴女チーム+秋山が見つけたルノーB1bis戦車には風紀委員3名が搭乗。
(左から、ごも代 ソド子 パゾ美
チーム名は戦車の形が「カモっぽいから」ということで、カモさんチームに。

たしかに鴨に似てるかも?






会長の招きであんこう鍋を囲むシーン

ちなみに唐揚げはあんこうの唐揚げだそうです。



どてら姿の会長。かわいい。
なにやら今回の会場は北緯50度を超えた場所で、試合会場はルーレットで決めたとか。
ちなみに「北緯50度」はこの辺。

ここから更に北上しているというような話だったし、そりゃ寒い……。



あんこう鍋を囲む3人(と西住殿)






話があると呼び出した割りに本題を切り出さず、なにやら話が噛み合わない感じ。
思えばこれまで、会長は「要件(ムチャぶり)しか言わない人」だったので、今回も「いきなり無茶なことを言い渡されるだろう」と身構えていた西住殿は、急に思い出話などをされて困惑していたんですね。
これは憎まれ役とか責任者としての役割に徹していた会長が、初めて人間らしさ、あるいは女子高生らしさを見せた所でした。会長の中にずっとあった筈の「迷い」が、プラウダ戦を前に思わず表面化した(しそうになった)所でもあります。


 
 
思い出の写真たち。
桃ちゃんスマイルと副会長のおっぱいビキニが眩しいですね。しかし海では何が起きてるんでしょうかコレ……(笑)


結局、廃校に関しては言いだせなかった訳ですが、会長の「歳相応の迷い」みたいなモノが少しだけ表面化した事が、後々ピンチを呼び込んでしまうというのは会長の立場を考えると少し辛いですね。それを飲み込める胆力があるからこそ、会長なのでしょうけど。
この鍋会合は、会長のキャラクターが一気に深まったエピソードだったと思います。






西住家にて


西住殿を「生き恥」「勘当する」とまで言う母上に、姉は辛そうです。
戦車道の公式戦で西住という名前で、「三十六計逃げるに如かず」な戦法を使う所を見るのは、母上としては色々と思う所があるのかもしれませんね。
「撃てば必中・守りは硬く・進む姿に乱れ無し」という鉄の掟を標榜とする家元ですと周りからのメンツとかもありそうですし。
元々は西住殿は「戦車道を離れる」という事で転校したので西住の名前のままでしたが、もし戦車道のある学校に転校することになっていたらその前に苗字を変える事になっていたりしたのでしょうか……。



ここの記事によればアンツィオには奇策で勝ったとの事。
アンツィオ戦も見てみたかったですね。OVAラノベなどで描写があると良いのですが……。






準決勝の準備シーン

毛糸パンツを出して満足気な沙織氏。
会場に着いてからは、沙織氏はずっとこの毛糸パンツを穿いていると考えながら鑑賞しましょう。
新しい発見があるかもしれません。でもこのパンツの柄からして西住殿の持ち物なのかな……?
(西住殿のぬいぐるみに酷似)


 
 
ベスト4進出ということで、観客を気にしての化粧とか仮装とかバレー部宣伝とか、みんなちょっと浮かれ気味。






西住殿、私室でプラウダ戦の研究

自室でもこういった事をしている辺り、隊長としての自覚とか責任を感じている様ですね。


ここで言われている「76」「85」は両方共、ソ連の傑作中戦車T-34の事です。

76・85という数字は主砲の口径の違い(他にもこまごまと違いますが)を指します。
プラウダ戦車についてはまた後ほど。





プラウダは引いてからの反撃が得意だから、挑発にのらず慎重に……」






試合会場で待機中

寒っ! と身体を震わせる沙織氏。






・・・。









(視聴者の脳裏をかすめる毛糸パンツ








 
雪合戦をする一年生チームと、雪像を作る歴女チーム。
澤ちゃんが宇津木ちゃんにおもいっきり雪玉ぶつけられてます(笑)






カチューシャとノンナ登場

カチューシャに乗って、カチューシャが敵情視察にやってきます。


ここは本当、完全にオヤジギャグ(笑)



地吹雪のカチューシャとブリザードのノンナ
登場シーンのBGMはくるみ割り人形第3番「こんぺい糖の踊り(金平糖の精の踊り)」

何かすごく聞き覚えあるし、しっくり来るなと思ったらこの音楽はホームアローンの導入部で使われてるんですね。
そういう意味でも、イメージがカチューシャや背景にぴったり。良チョイスです。
丁度この放送のちょっと前くらいに金曜ロードショーで放送していたので、すごくタイムリーでした。


(※水島監督がTwitterでお話している相手は秋山殿の中の人です)



会長(142cm)よりもかなり背が低いカチューシャ。何歳何センチなんでしょうか……。



ノンナの肩車の上でふんぞり返るカチューシャ。
「アンタ達は何もかもカチューシャより下なのよ!」
「しゅくせーしてやる!」(ここの舌っ足らずな言い方は声優の金元寿子さんお見事)



あの会長を唖然とさせるというのは中々すごい気がする……。



去り際に西住殿を挑発して帰ります。
天然なのか、あえてやっているのか本当の所は判りませんが(多分8割くらいは天然)、相手の精神的支柱を挑発するというのは抜け目ないですね。
ちなみに、前回のフラッグ車であった西住殿の車輌を撃破したのがカチューシャだったとの事。






聖グロリア、謎の陣地設営

各所でさんざっぱらネタにされているダージリンさんとオレンジペコさんの観戦席。ほんとこんな寒そうなところで何をしてるんでしょうこの人達は(笑)






大洗女子の試合前ミーティング
 
 
慎重戦法で行くはずが会議の流れで速攻戦法にしてしまうという、どうにも不穏な空気です。
澤ちゃんの「負ける気がしません!」とか、
おお…もう……





「みんなの勢いを大事にしたい!」という西住殿。うーん士気は高いけど、なにやら危険な兆候。相手は強豪なのに……。






プラウダの戦車が登場
T-34(78と85) JS-2 KV-2が勇ましく走行。
T-34
 
カチューシャの乗るこれはT-34の「85」



フラッグ車は「76」。 「85」よりも砲塔が一回り小さい。
このT-34は、投入された際に、T-34ショックと呼ばれる程の性能をドイツ軍に見せつけた戦車で、強力な大砲や被弾力学を計算した傾斜装甲など、当時としては先進性の塊。生産性にも大変優れており、最盛期には月産1200輌以上を数え、最終的には5万7000輌以上も生産T-34は「76」が基本型で、「85」は後期のドイツ重戦車に対抗して戦車砲を強力にしたものです。乗員5人。
この強力な戦車に対抗するために、ドイツ戦車のティーガーパンターは生み出されました。

ちなみにプラウダの戦車は15輌ありますが、そのうちの13輌はT-34(内76が7輌・85が6輌)


JS-2(IS-2)はスターリン重戦車とも呼ばれるソ連の強力な戦車。

IS-2はT-34に比べて砲身がかなり長い。
ティーガーパンターに対抗して作られた重戦車であり、スターリンの名前を冠するだけあって装甲も砲も非常に強力なのですが、兵士の居住性の低さ(ソ連戦車はJS-2に限らずとにかく車内が狭い)などからドイツ戦車が3発撃つ間に1発しか撃てないと言われたり、搭載弾薬が28発しかなかったり、色々と問題はあった模様。



KV-2はギガントとも言われる砲塔が特徴的な戦車。

強力な榴弾砲(爆発する弾)を撃つ事ができる。
投入時の戦線では火力や分厚い装甲がきちんと機能して、ドイツ軍に「ギガント(巨人)」と恐れられた戦車なのですが、
とにかく火力のある戦車をすぐ作ってくれという事で、開発要請から3ヶ月で前線に投入という突貫工事で作った無茶な戦車なので、少しでも車体が傾くと砲塔が回せないとか、一発撃つと再装填に1分以上かかっちゃうとか、まぁそういう戦車です。でもちゃんと投入直後は活躍しました。
ちなみに阪口ちゃんが好きな戦車。




ソ連戦車というのは、居住性を犠牲にして装甲厚などを向上させるという主義みたいですね。その影響で当時のソ連陸軍は身長の低い人をかき集めていたとかいう話もあります。カチューシャちゃんはきっとソ連戦車でも広々つかえる



「あいつらにやられた戦車は全員シベリア送り25ルーブルよ!」



「あえてフラッグ車だけ残して、あとはみんな殲滅してやる! 力の違いを見せつけてやるんだから!」
と、かなり不穏なことを言っているカチューシャ。


そういえば以前の試合でも……

映像では白旗装置も壊れかけている感じで、かなりボコボコにしてましたね。




そしてロシア民謡カチューシャの大合唱
 
 
歌詞としては「カチューシャという少女が、国を守りに戦場へ行った恋人に愛とともに歌を捧げている」みたいな感じですかね。




ノンナの声優さん、上坂すみれさんは、ソビエト・ロシアに詳しい方みたいで、歌唱指導やロシア語演技指導などをしていたらしいです。あとかなりのミリオタでもある彼女は、収録はテンションがかなり上がったそうで(笑)
その時の事を熱く語っている様子がこちら。






プラウダの偵察班

雪の上に腹ばいになって……見てるだけでも寒くて冷たい……。この偵察班二名は練度が高そうです。
ここも徹底してパンチラがありませんが、



この子たちも毛糸パンツ穿いてるんでしょうか。







偵察からの報告を、ボルシチ食いながら聞くカチューシャ。


よく食べてよく眠る割にはあんまり育って無いですね……。






大洗女子進軍中

「リスだよ〜!」ってこんなに暗いのに山郷ちゃんめっちゃ目いいな。



スターリングラードを思い出す……


スターリングラード攻防戦とは、
独ソ戦最大の消耗戦で、スターリングラードという都市を舞台にした地獄の様な戦いの事です。
6月に始まった戦いは2月まで続き、零下30度の極寒の地で、相手の顔が見えるほどに肉薄した凄惨な泥仕合を繰り広げました。
独ソを主軸とした軍隊、スターリングラード市民合わせて死者100万人を超えると言われています。
最終的には戦略上のミスなどで戦線の伸びきっていたドイツ軍が降伏。10万人近くの捕虜はシベリア送りになり、殆どが帰国できず死亡。帰ってこられたのは6000人程度。
ドイツ側から見ると、得意としていた電撃戦や航空支援を満足に行うことが出来ない場所で消耗戦に引っ張りこまれてしまったという戦いです。



「縁起でもないぜよ」
確かに……。







敵戦車を見つけて警戒態勢に移行。
攻撃力のあるM3・IV号・III突が前に出て、フラッグ車の八九式を、大きくてそれなりに装甲のあるルノーB1bisが守るという布陣。




 
良い感じで2輌を撃破。




 
 
T-34をあっさり撃破という思わぬ戦果に色めき立つ大洗女子メンバーたち。



しかし西住殿は警戒心を強めます。
この辺りから隊長とメンバー間で認識の齟齬が生まれ始めます。





澤ちゃんがフラッグ車を発見。やったね!
でも、澤ちゃんが見つけられる様な判りやすい場所にわざわざフラッグ車が居るというのは何やら怪しいぞ……



とか言ってたら「千載一遇のチャンス!」「突撃!」
……って桃ちゃん隊長じゃないでしょ!


 
左衛門佐さんが本日2輌目の撃破


対して大洗女子はいまだ被害なし

意外な健闘に会場も沸き立ちます。



しかしそんな中、西住殿と同じように眉をひそめるダージリンさん
流石に強豪校だけあって、モニター越しにもプラウダの動きの悪さに怪しさを感じたようです
この辺りはプラウダやカチューシャと付き合いがあるというのも関係しているのでしょうか。





でもダージリンさん、アップで凄くキリッとカッコイイ顔してるけど、引いてみるとこんなです







ダージリンさんや西住殿の懸念をよそに、3輌撃破した勢いのまま皆突っ込んでしまいます。

桃ちゃん「逃がすかー! 追え追えー!」 ←(アカン)
エルヴィン「ブリッツクリーク(電撃戦)!」
阪口ちゃん「ぶっ殺せぇー!!」

どうにも怪しいと思っていた西住殿でしたが、勢いづいてしまった味方を止めきれません。
ここはプラウダ一見慌てたような逃げかたも上手かったですね。






盆地へと突入

プラウダのフラッグ車が逃げ込んだ盆地――
そこは雪の積もる市街地で、まさにこれはスターリングラード……





フラフラと建物の影から出たり入ったりするプラウダのフラッグ車。


 
大洗女子は皆その動きにすっかり気を取られて周囲への警戒を怠ってしまいます


プラウダフラッグ車の操縦テクニックもあるのですが、
サンダース戦でのフラッグ車を一本釣りで逆転勝利した経験とアンツィオに奇策で大勝したという勝利の味悪い方向に作用してしまった感じもしますね。






牙を剥くプラウダ
フラッグ車に気を取られていた所を包囲される大洗女子チーム。
 
 
JS-2がせり上がって出てくる様は圧巻。


 
 
プラウダの大反撃にM3の主砲が吹き飛ばされてしまいます。





建物に逃げ込みますが、途中でIII突が足をやられて立ち往生。



そこをIV号が庇いつつ反撃。自動車部の改装のお陰で76の一撃を何とか耐えます。



しかし二発目の被弾で砲塔が故障



足の壊れたIII突をIV号が押し込む。こういうのいいですよね。




 
逃げ込んだ建物ごと砲撃され、絶体絶命。KVー2の榴弾砲とか撃ち込まれたら、下手すると建物ごと吹き飛ばされる……。






降伏勧告

このままやられてしまうかという所で、カチューシャから意外な申し出。
「全員土下座したら負けを認めてやる。猶予は3時間」



この言葉に激昂する桃ちゃん。「Nuts!(ナッツ)」


「自分より身長低くしたいんだな!」という言葉はなかなかに鋭かったですね(笑)



いまだ士気の高い大洗女子ですが――



この状況でムリをしたら誰かが怪我をしてしまうかも……と消極的な西住殿。



西住殿の指示に従うというアンコウさんチームの面々。
暴走気味になってしまったチームを止められなかった西住殿を間近で見ていたからか、少し頭に血が上っている他チームを制する様に言った様にも見えました。



麻子達の言葉に頭が冷えたのか、意気消沈気味の一年生ズ



一年生の中でもとても悔しそうな表情をしている澤ちゃん。
降伏勧告に対して徹底抗戦を主張していたり、実はかなり負けず嫌いっぽいですね。あるいは西住殿を馬鹿にされたのが余程頭にきていたのか。






降伏やむなしという空気になりかけますが、桃ちゃんが断固として反対。徹底抗戦を主張。

「絶対に勝たないとダメなんだ!」


ヤケにかたくなな態度の桃ちゃんに対して西住殿は、

「新しく見つけた楽しい戦車道と素敵な友人たち、皆と楽しくこの大会を終えたい」
と心情を吐露します。

(※画面には映ってませんが秋山殿が嬉しくて自分の頭もふもふしてる気がします)





この言葉に、ついに桃ちゃんが隠していた「廃校」の事実を告げてしまいます。



桃ちゃんの表情を見るに、「みんなと出会えたこの学校も戦車道も大好きになりましたっ」という西住殿の言葉は、なんだかんだで人一倍母校に愛着のありそうな桃ちゃんには、どうにも堪らない言葉だったんじゃないかなと思います。





そして会長から真実が告げられ、8話終了。







新しく手に入れた「勝つよりも楽しむ戦車道」
友情や学校への想い
サンダース戦での経験、アンツィオ戦の大勝からの良いムード
これらのこれまで手に入れてきた事が全て裏目に出てしまった第8話でした。
色々なことが裏目に出てしまった理由は、やはり会長が会長として徹しきれなかったからというのが大きいのでしょう。
でも会長が背負い続けていたとしてもどうなっていたかは判らないですし、まぁそれ以前に会長が一人で背負い続けなければならないっていうのも哀しいですよね。


ということで、今回はかなりタメた感じで終了しました。
追い詰められ傷ついた戦車、ついに本音を出した生徒会……この先もどうなるか楽しみです。