selector infected WIXOSS 8話終了時点からこれまでを振り返りつつ、今後の展開に大いに期待する記事。

ダークな演出とシナリオで盛り上がっております、selector infected WIXOSS
本日はこの作品についての記事です。とても長いですが読んでいただければ嬉しく思います。

※激しくネタバレを含む記事です。ご注意ください。















さて、
ついに第8話で明らかになった、
セレクターバトルルールの核心。


セレクターの願いが、ルリグとセレクターが入れ替わった後で叶う――
という悪魔との取り引き、あるいは猿の手のような呪われたルール。


このルールが明かされたことで、コレまでのルリグたちの意味深なセリフや、何気ないセリフの意味がつながり、そしていくつかの言葉の意味はひっくり返りました。
今回は、8話で意味合いが変わってしまった事を頭に入れつつ、1話から振り返っていこうと思います。

★補足★
今回の記事では前提として話を進めていますが、ルリグとセレクターの入れ替わりというのは今のところ確証に足る材料自体は8話時点ではまだありません。
なので、もしかしたら遊月と花代さんはもっとえげつないことになっていたり、もうすこしくらいは救いのある事になっているかもしれません。
まぁでもリアルタイム記事だしちょっとくらいいいよねって事で、今回は仮説を前提にして読み解いていきました。

そのあたりをご了承頂いた上でお楽しみください。
izakura自身は震えて答え合わせを待つ事に致します…。




Episode01 この奇跡は兢々
※兢兢(きょうきょう):恐れて自由に動きまわれぬさま。びくびくするさま。「戦々−」

冒頭。夜の街・戦うルリグ(?)二人と、意味深なモノローグ。
 
――私は、アナタの想いを叶える
――たとえ誰かを傷つけても
――たとえ自分を傷つけても


――だからお願い
――その想いがかなった時には
――どうかアナタは



「笑ってほしい」


ここで登場するルリグ(?)のシルエットは一見するとタマの様に見えますが、画面が暗くなっていて確証は得られません。
それに、よくよく聞いてみるとるう子の声のようにも聞こえます
特に「だからお願い」以前の前半部分。

何も判らない初見の状態で見ても、作品の雰囲気を短いながらもよく表していて、
さらにルリグとセレクターの入れ替わりがあると判った現在の状況から見ると、また意味合いも違って見えるという非常によく出来た冒頭。
この冒頭からも判るように、この作品は複数回の視聴をかなり意識した作りとなっていると思います。




女子中学生のファッションリーダーのカリスマモデル達もウィクロスにハマっていて、女子の間でもウィクロスが流行しているという世界観の説明。TCGのバトル描写自体についてはアッサリ目におさえているこのアニメですが、TCG周りについては何度も描写されています。





るう子のルリグ、タマ初登場時のワンシーン。
カードの中の奥行きが閉じ込められた空間を強調しているように見える。
ちなみに"ルリグ"girlを逆から読んだlrigという事らしい。



余談ですが、このアニメの原作者のクレジットもLRIGとなっています。こんな所まで不穏な作りで感心しますね…。





「オラキター!」
花代さん初登場時に、るう子に向かって放った言葉。
いまだ明かされていない謎のひとつで議論が続いている…(笑)


 
夢限少女について説明する花代さん。
「選ばれた少女であるセレクターが勝ち続けることで、無茶な願いや夢を可能にする自分になれる」




選ばれた少女」というのが、"誰に選ばれたのか"という部分は今もまだ明かされていませんが、これは良い意味での「選ばれし者」という訳ではなく、どちらかと言えば「白羽の矢が立った」という意味ですね。しかしどちらとでも取れる言葉になっているのが上手い表現です。
しかしタマと違って、最初から話す事が出来た花代さんは遊月にセレクターバトルをするように促したはず。彼女はどんな言葉で、どんな気持ちで遊月を駆り立てたのだろうか。
(ちなみに遊月にウィクロスを薦めたのは、香月…)


 
「三回敗けるとセレクターはその資格を失い、三回敗けた時点であたしらは消える」
ここでは例の願いが裏返るペナルティについては話をしない花代さん。




 
でも実はここ、遊月が花代さんの説明を遮りながら「願いがない」と言っているるう子にバトル(初心者狩り)を仕掛けています。
遊月の性格から考えて、この浮かれっぷりは今見ると結構興味深い物がありますね。しかも香月の前で。
…花代さんの心情や如何に。





遊月「ルールが判らない内に叩きのめす! オープン!」
この言葉、セレクターバトルのルールをろくに知らなかった遊月自身に完璧に跳ね返りましたね……。





るう子の思わぬ強さにうろたえる遊月に対して「こんな所で負けていいのか! 香月を手に入れるんだろ!」と檄を飛ばす花代さん。
……はい。花代さんがその願いを享受するのだと考えた場合、なんとも味わい深いシーンです。





先生が昼休みの終わりを告げに来て終了。学生時代にTCGをやっていた人間には覚えのある事でもありますね。



他にも食堂でTCGに興じているシーンもあり、この作品は、こういったTCGプレイ風景の切り取り方がなかなか面白いなと思います。






Episode02 その出会いは劇薬


 
セレクターは多くはないが、ルリグは見ただけで相手がセレクター・ルリグだと判る。(広告でも判るらしい?)
そして伊緒奈の事はみんな活動内容まで詳しく知っていましたが、あきらっきーについては顔は知ってるけど名前が出てこない位の扱い。
この辺りの描写も徹底していて、見返すと面白いですね…(笑)





あきらっきーと一衣のバトルを観戦しながら「緑デッキは相性を考えると戦いやすいかも」と遊月にアドバイスする花代さん。
初見では、「カードの精霊だからそういう事はなぜか知っているのだろう」と受け取った所でしたが、本当の所はルリグ達が基本的にセレクターバトルを勝ち抜いた少女で、前世でのバトル経験からくる言葉だったんですね。(カードの相性の他にも、精神攻撃に弱そうな遊月の性格を考えていたのかもしれません)





「意図的にバトルを止める事は大きなペナルティがある」
と言う花代さん。今のところ具体的な例は上がっていませんが、あきらっきーが顔に受けた傷はもしかするとこのペナルティかも?




 
一衣がショックで落ち込んだ隙にピルルクたんにボコボコにされて倒される緑子。
この後も結構、一衣の弱さに振り回される緑子ですが、文句を言うこと無くずっと一衣を励まし続けます。
ペナルティなどを秘密にしている罪悪感も当然影響はあるのでしょうが、彼女は本当に優しい子なのでしょう。




 
バトルが終わった後、観戦しているるう子に微笑みかけるピルルクたん。
彼女のこんな表情はとても珍しいので、何か意味がありそうですが……。(オラキター案件である可能性もある)





「遅刻して廊下に立たされたけど数学の授業受けなくて済んだから、あきらっきー♪
と明るく言うるう子に呆れる遊月。
図太いとか、何考えてるか判らないって言われるるう子ですが、たしかに日常会話でもこういうとぼけた事を偶に言ってるんですよね。




 
 
デッキを見直すためにカードショップに赴く4人。
雑居ビルの一室にあったり、ショーケースやポスターまみれだったり、とてもリアルな描写。
(美人の女性店員とかJCの客がいる以外は)


ここで美人の店員モモカさんが「私可愛い女の子好きなんだ〜!」と言うんですが、今聞くと若干不穏な気もします。
なんといっても、ルリグになるのはTCGキャラよろしく美少女であるべきでしょうし、彼女はウィクロスを売る側なので…。




 
香月にカードの手ほどきを受ける遊月。香月が近くに来ただけで赤面。
そして引き出しの一番取り出しやすい所に保存している絵を見て決意を新たにする。そりゃ学校でも噂になる……。






Episode03 この平穏は戯言


 
一衣「(るう子は)弱そうだから挑んでも大丈夫かなと思って…」
こういう事を思いがけずストレートに言っちゃうあたり、一衣が友達いない理由が微妙ににじみ出てる気がします…。
あとまぁ、仕方ないとはいえ、勝てそうな相手としてるう子を選ぶ辺り人を見る目が無いというか運が無いというか…。





あきらっきーとバトルをする遊月。
ピルルクたんに願いを見られて動揺する遊月に
「いずれ願いが叶ったらみんなにバレる」
「あんたの願いは恥ずかしい物じゃない」
と勇気づける花代さん。
現時点ではいまだ確定ではないものの、恐らく遊月の願いを代わって成就(享受?)するのが花代さんであることを考えると、
ここでの花代さんの言葉は、

  • 単に遊月を勇気づけているだけ
  • 実際には花代さんが願いを叶えるので遊月が何かを思う必要は無い
  • 花代さんがセレクターだった時の願いに比べれば恥ずかしい物じゃない

と、色んな解釈が可能で、素晴らしいセリフ回しだと思います。




 

「インモラル」(名言)
セレクターとルリグの関係を知っているであろうピルルクたんは、遊月の願いと花代さんのやりとりを聞いて微妙な気分になっていたかも…。




 
一衣の過去と願い。青森の友達からの手紙で救われた。
……でもこの作品の意地悪な世界から考えると、親友だからくれた手紙ではなく、半分義務的な手紙だったんじゃないかという考えもよぎります。
寂しがっている一衣を見て、彼女の母親がお願いしたんじゃないか…とか…。




 
一衣・緑子とのバトルを通して、進化したタマ。
人語を解する様になりますが、個人的には逆に魔物というか異物っぽさが増した気もします…。
緑子いわくセレクターが夢限少女に近づいたので進化した」らしい。
この戦いでタマのセレクターのるう子が大きく変わった所といえば、「"セレクターバトル"の楽しさに気づいた」事。
願いの無かったるう子に、ついに願いの種らしきものが現れた瞬間です…。





家に帰ってウィクロスのカード全集を読みあさるるう子。
カード全集本で未取得カードの効果を見ながらデッキを妄想って、割りとTCGプレイヤーにはおなじみの行動だと思うんですが、TCGアニメでこういう事をしているのは初めて見たかもしれません。




 
通算で三勝しても願いが叶わない事に苛立つあきらっきー。
ピルルクたんは「勝利だけでは夢限少女になれない。願いに合わせた条件が必要」と涼しい顔。
"条件"が何なのかは教えてくれません。あまりピルルクたんにとっては教えたくない事なのでしょうか。






Episode04 その祈りは冒涜



一衣「セレクターのバトルは願いをかけているから苦しいのは当然だと考えていたんです…」
この、「願いのためには苦しみがあるのは当然」みたいな部分は、この作品を見る上で割りと重要な事かもしれないですね。
視聴者にもこの考えがまず頭にあった人は意外と多いのではないでしょうか。




 
緑子「一衣は願いを叶えたから、もうバトルしなくてすむ…」
花代「本当にいいのかい?」
一衣の友達として、自らの復活を諦めようと自分に言い聞かせるかの様な複雑な表情の緑子と、
何があっても情には流されず、絶対に自分は復活するんだと決意を硬くしている様にみえる花代さんという対比…。




 
 
緑子「ボクは一衣のルリグじゃなければよかった…」
花代「それは言わない約束だよ」
タマ「タマはるぅのルリグがいい!!
ここの三者三様の表情は、ネタが明かされた後に見ると絶妙ですね…
いずれ明かされるであろうタマの正体が判った時にはまた見返したいシーンです。




 
るう子を、アキラからなんとしても守ろうと奮闘する遊月。
しかしるう子自身は、バトルをしても良い…むしろしたいとさえ思っている。
仲良くなったはずの遊月と決定的に考えがすれ違っている。




 
「るう子が何を考えているか判らない」と、育児放棄されるるう子の過去がフラッシュバック。
ルリグとセレクターの入れ替わりや、夢限少女の願いは果たしてるう子の過去に関係しているのでしょうか…?





 
伊緒奈に「私の事が怖いの?」と言われて何も言い返せないあきらっきー。



 
伊緒奈にセレクターバトルはしたい」くせに「願いが無い事」を言い当てられるるう子。
ここで伊緒奈は「願いのないセレクターバトルは冒涜だ」と去っていきますが、後に「自分と同じ願いを持っている少女をついに見つけた」と喜びに打ち震える彼女の言葉と若干矛盾しているような気もします。


願いが無いのに惰性でバトルをやっているので取るに足らないつまらない相手だと考えたのか、それともるう子とのバトルを一番美味しくいただけるようにセッティングをするためのハッタリか…。


個人的には、後者を押したいと思います。
「フォークの背中で潰したいちごを牛乳と牛乳で混ぜて食べるのが好き」と、インタビューに事細かに語っていたことから、
伊緒奈は好きなものには手間暇かけて一番美味しく食べるということにこだわりを持っていそうですし、
あきらっきーにはあまりバトルを無理強いしなかった伊緒奈が、バトルを渋りがちだった一衣に少し強引にバトルを仕掛けたのは、るう子を本気にさせるための周到な下準備に見えるし、(単に一衣が本来的には伊緒奈のバトル相手たる実力を持っていると感じたからかもしれないが)「願いの無い者のバトルは冒涜」という言葉は、自分が舞台を整えるまで無駄にバトルをしてほしくないがための牽制だった様にも思えます。


ということで、るう子を見つけて楽屋を出た時点で伊緒奈は喜びに打ち震え、るんるん気分でこれからの戦略を練っていたのかもしれません…(笑)






Episode05 あの誓いは無効



緑子をパスケースに入れて持ち歩いて、何かあるとすぐに声をかける一衣。
一衣が緑子をどう思っているか、緑子とどういう関係性を構築してきたか…というのが何となく伺える気がします。
(しかしこのシーンでの緑子は、一衣と自分がこれからどうするべきか悩んでいて上の空)




 
一緒にイベントに参加することに決めた3人が衣装を探しに来たシーン。
遊月はアイドルっぽい衣装を提案するが、予算が折り合わない。
これはTCGプレイヤーはみんなお金がないというシーンなのだ(違)



 
ちなみに、遊月がルリグ化した時の衣装は全くアイドルっぽい衣装では無かった…。



 
両親にるう子と遊月の事を話す一衣。その胸ポケットには緑子のカード。
明るい外界と、暗く閉ざされたカードの中。そして一衣と緑子の心境…という対比が悪趣味なほどに良く映えているシーン





「ボクを持ち続けたら良くない事が起こるかもしれない」
浮かれている一衣に、自分を捨てるように言う緑子。
しかし一衣は、緑子も大事な友達だと言って譲らない。


なぜこの時点で緑子はペナルティについて告げなかったのかと賛否ある所だと思うのですが、

この緑子の視点からみた、カードの内側の世界の暗さ…外の世界のとの断絶感…。
この暗い場所から、友達を得て次第に幸せになっていく一衣を近くから見ていて、もし自分がそこに入れ替われたらと少しでも天秤が揺らがないというのはやはり無理なのではないでしょうか…。




 
そしてなし崩し的にバトルに陥り、そこで告げられる真実。
一衣・緑子ペアは、おそらく一勝も上げられないまま三敗。一衣の願いはマイナスにまで落ち、彼女は友達の出来ない身体に…。
緑子は一衣に「三回勝ったら夢限少女になれる」と伝えていた様ですが、恐らくそれは一衣の願いが友達がほしいというささやかな願いなので"条件"が必要でないからなのでしょう。
そしてそれは、三勝すればほぼ間違いなく入れ替わって復活が出来るという、ルリグにとってはこれ以上ない願い。この厄介な希望が緑子の目の前にずっとぶら下がっていたからこそ、緑子はルールを伝えて決定的に捨てられる様にする事ができなかったのではないでしょうか。一衣に廃棄されたとして、次にやってくるセレクターが一衣の様に"条件"無しですぐに叶えられる願いを持つ少女とは限らないのだから。




 
遊月に詰問された花代さんがセレクターバトルのシステムを説明。
「弾けるピアノを失うか、ピアノを弾ける身体を失うか」
この「呪いの幅」が、このペナルティの悪質さであり、視聴者からすれば面白さでもある。
(「富を得る願い」と比べて、「ピアノが上手く弾けるようになりたい」は妙に具体的にも思えるが、花代さんの過去や願いと関係していたりするんだろうか…?)




 
もともと繊細で、痛みに人一倍弱いであろう一衣に、友達になれそうな相手と触れ合うと激しい痛みが走り、るう子達の事を思い出そうとすると、頭痛に襲われ、更には日記の文字も一衣は読めなくなるという徹底ぶり…。
友達がほしいというささやかで平凡な願いに対して、まるで悪魔がカスタマイズしたかの様なペナルティです…。
(それだけ一衣の願いが純粋だったということでもあるのかもしれない)



 
友達を得たことでやっと空の青さに気づいた一衣でしたが、友達を失った彼女はまた縮こまり、地べたばかり見る事に…。




 
セレクターバトルの結果は、セレクターバトルで覆すことは出来ないと語る花代さん。
しかしココに至っては、もしかしたらこの花代さんの言葉は嘘っぱちで、入れ替わった遊月と花代さんとを元に戻そうと願うかもしれないるう子に対する牽制にも聞こえてしまいます…





「どうして教えてくれなかったの!? 答えてよ花代さん!!」



「…………」





 
 
公園に無惨に打ち捨てられた一衣のカード達。最後には雨まで降ってきて、TCGプレイヤーは非常に心が痛む描写ではないでしょうか…。
カードを公園に捨てたのが伊緒奈か一衣かは判りませんが(一衣だと辛すぎる…)、敗けた後の緑子の心境を考えると辛いものがあります。
そして、緑子は曇天へと吸い込まれていきました。
彼女がこれでどうなったのか今のところ不明ですが、また出てきてくれれば嬉しいなと思う次第です。




 
帰宅後にコートも脱がずベッドで泣き伏せる遊月。
そんな姿を見て「捨てていいんだよ…」と絞りだすように告げる。
花代さんとしても、遊月という"条件"の良さそうなセレクターを手放す事はしたくないのでしょうが…。
(緑子も自分を捨てることを何度も提案していた辺り、廃棄される事には大きなペナルティは無いのでしょうか…?)




 
香月に、「悩みがあるなら言ってほしい」と言われて自分の想いを打ち明けるか迷う遊月だったが、結局は言い出せず…。
ここの葛藤が緑子や花代さん達とも少しダブります。
様子のおかしい遊月を見て、香月くんもだんだんと自分のペースを崩して曇っていくのが、この双子の絆(あるいは業)の深さを感じるところです…。





やーだボンボン!(揺れない)






Episode06 この胸は純白


 
「砂糖と牛乳をかけて、フォークの背中で潰してグチャグチャに潰したいちごが好きです」
「アキラは安いんだよな〜」
この6話は冒頭からの豪速球でしたね…。





雨に濡れて帰ってきた一衣に驚く一衣母。こういった「敗者のその後」を描くあたりもこの作品の特徴ですね。
一衣の場合、自分では原因も結果も全く覚えていない辺りがどうしようもなくて救われません…。




 
あきらっきーとバトルするるう子。
一衣も遊月も「アキラとバトルするのは苦しい」と言っていたのに、るう子の中には悦びが湧き上がってきます…。
本格的に敵対した相手とのセレクターバトルも初めてなのに、その腕前もかなりのモノのようで、たじろぐあきらっきー。





ピルルク「才能…が、あるんだね」
ピルルクたんが時折見せる、るう子へのこの眼差しは、一体どういう意味を持っているのでしょうか…。




 
一衣や遊月と同じ様に願いを覗き見られるるう子だったが、「無いものは無いんだから仕方ないでしょ! それに無いから見られても怖くない!」と開き直ってあきらっきーを撃破。




 
るう子に惨敗して逃げ帰ったアキラの罪を、伊緒奈のルリグであるウリスがサドっ気たっぷりに暴いていくシーン。
伊緒奈と戦って弱った相手をハイエナバトルしていた事を指摘されたアキラが、「どう戦おうが自由だろ!」と抗弁したのをゴミを見る様な目でアキラを見下ろす伊緒奈の表情が静かながらも壮絶。
アキラは露出と知名度のある伊緒奈を目当てに集まってきたセレクター達から弱っていそうな相手だけを狙っていたみたいだし、伊緒奈の価値観とは全く合わないのだろう。


仮にすべてが伊緒奈の計算の内だとして…
伊緒奈としては、るう子にバトルの楽しさを自覚させるという役目も終えたアキラにはもう用もなく、
あるいは、自分の求めてきた相手である「るう子」に手を出した事が心底ムカついたので、「これ以上セレクターバトルを汚すな」、「負け犬…」と、ついに牙を剥いた。
伊緒奈とウリスの度重なる挑発と侮蔑と自身が読モの椅子を失った事実に耐え切れず、ついに野生の勘(?)で避け続けていたはず伊緒奈とのバトルをついに開いてしまうアキラ。


 
 
アキラ「私が破滅しても、もうこの際関係ねぇ! てめぇだけはこの手でぶっつぶしてやんよぉ!」
ウリス「うふっ…この子終わったねぇ…」
伊緒奈「…………(これからゴミ掃除する様な目)」


このシーンはは緊張感のあるBGM雨音無音の3つの組み合わせが連続でテンポよく組み合わさっていて、とても素晴らしかったですね。
声優さん達の演技も、抑揚や動と静が強調されていて、会話劇でありながら緊張感が続くシーンとなっていました。




 
香月とすれ違い、香月狙いの女子達に絡まれてインモラル関係を疑われ、落ち込む遊月。花代さんとの関係はこじれたまま。しかし結局手放せないし、ウィクロスデッキも持ち歩いている…。
遊月と花代さんが本当に入れ替わっているのだとしたら、花代さんが女子達をどう対処するのかという期待が高まりますね…。




 
謎すぎる少女、セレクターの「ちより」「エルドラ」
ウィクロスのノベライズ」を出してきたり、「3度負けると身体が破裂して死ぬ」と言ったり、「さいならっきょ〜」と言ったり、かなり謎の存在。
でもHP等での扱いを見るにメインキャラクターの一人らしい…。謎。




彼女とのバトルを遊月が受ける際に、花代さんが見せた表情。
既に1度負けている遊月へ心配か、それとも――




 
遊月「やだよ……他の人に香月を取られるくらいなら、消えてしまいたいっ!」
花代さん「そんな物騒な事、勢いでも口にしない方がいい…」
やはり、目の前に現れたと思った希望を捨てるのは、元から希望がないと思っていた時よりも辛い。
ルリグ側からすると、セレクターへの情報開示はやはり難しい。自暴自棄にさせてはいけないし、不安定にさせてはいけない…。
「消えてしまいたい」などという願いが叶ってしまっては、元も子もないのだから。




 
遊月の中で、3回敗けのペナルティへの恐怖と、香月への想いがせめぎ合う。
結局は香月への想いが溢れて止まらない遊月の様子を見た花代さんが、
決心したように「アタシはあんたのルリグだ。あんたに従うよ…どこまでも…」と決意を投げかけます。
この花代さんの言葉の意味は…
単純に遊月に戦う決心を促しているだけなのか、
それとも花代さんが遊月の身体で復活した後に、ルリグと化した遊月がいずれ夢限少女となったセレクターの身体で復活してくるまで香月を誰にも渡さないようにする…(ややこしい)という決意の現れなのか…






Episode07 その少女は切望


 
一衣の母に一衣の日記を見せられたことで改めてバトルをやめるように遊月とアキラを探しにきたはずが、タマたちにバトルするようにせっつかれるるう子…。


 
 
ウリス「シたいんでしょぉ? シたいのよねぇ〜?(釘ボイス」
伊緒奈「私はアナタとシたいの…。るう子は…?(誘うような熱い吐息)」
るう子「シたい…(エロ」
タマ「るう子ぉ!(歓喜
伊緒奈「オープン!(愉悦」
ここの会話劇、ホラーとお笑いのスレスレの細い境界を、ポールダンスしながら超スピードで綱渡りしてるみたいな感じが最高にクールです…(伝われ)。



 
タマ「永遠にバトルする!」
この永遠バトルが、タマとるう子が入れ替わってもずっとバトルし続けるという意味なのであれば、
もしかすると第1話の声はやっぱり…?


 
伊緒奈「見つけた…やっと…!」
自分が満足出来るだけのバトルの腕で、しかもバトルの悦びを分かり合える相手の登場に色めき立つ伊緒奈。
そして当初の目的はどこかに吹っ飛んで、完全にバトルが楽しくなっちゃってるるう子…(笑)



伊緒奈「見つけた…♪」(※3回目)
仮に、伊緒奈の願いが「永遠に続くバトル」だったとして、勝ち続けてきた伊緒奈が願いを叶えられていなかったとすれば、それを叶えるための"条件"が足りなかったからでしょう。
そして伊緒奈の願いの"条件"は「るう子」の存在が鍵になっている様に思います。
もしそうだとするのなら、ここでの伊緒奈の昂ぶりもよく判ります…。探し続けていた最後のピースがついに手に入ったのですから。
(単にバトルが超気持ちよかっただけかもしれませんが…)
これであとは、るう子の気持ち次第…?






Episode08 あの契は虚事
※最新話なので、ほとんど感想みたいになってます※


  
伊緒奈に敗けたことで顔に大きな傷がついたと言って暴走するあきらっきー。
「お前らも伊緒奈も、あたしと同じ顔にしてやんよ!」って啖呵切る割に、まずはとりあえず弱そうなるう子(と遊月)から狙う辺りが何ともあきらっきーらしいですね…。
セレクターバトルに敗けたのならソレに関する記憶を失うはずなのに、記憶があるというのは何故なのでしょう。
イレギュラーな事(ピルルクたんをアキラがやぶこうとしたとか?)が起きたのか、それとも敗けて破滅した記憶があるほうが無様なので記憶が残ったままなのか…。


 
そして警察が来たと見るや、あきらっきーは忍者の様な身のこなしで窓から退散。
るう子に敗けた時も言いたいことだけ言って一目散に逃げ去ってましたが、あの逃げ足の早さは一体なんなのでしょうか…。
まぁともかく、あきらっきーはコンクリートジャングルでもたくましく生きていけそうなので安心です。




 
遊月「もう友達やめよう。私は夢限少女になる。そんな私と一緒にいたら、悲しい思い出がずっとるう子を苦しめることになる…」
るう子の目を伏せて去っていく遊月の仕草が、これから起こる何かを示している感じ…。



遊月「次に会う時は、"新しい私"! 香月の彼女になった私!」
このセリフ、本当に素晴らしくいいセンスしていると思います!




 
ばあちゃんの胸で泣いているるう子を間近に見て、あらたな感情が芽生えたらしいタマ。
タマ「哀しい顔をしてるるぅを見るのは好きくない…」
バトル一辺倒だったタマも、少し変わりつつあるのでしょうか…?
1話冒頭の
――だからお願い
――その想いがかなった時には
――どうかアナタは「笑ってほしい」
というセリフが頭をよぎります…。




 
遊月が作ったフレンチトースト。意外と器用。
そして、夜には「カレーうどん」を作ると約束する遊月――
あわよくば今日にでも夢限少女になって、今夜には香月と結ばれるというつもりもある癖に、ロマンチックさとか求めずに、香月が食べたいカレーうどんを迷わずチョイスするあたりが遊月らしいですよね…。




 
 
セレクターを求めて、モモカさんのお店とは違うカードショップへと赴く遊月。
雑多に置かれている分厚いカードファイルや、交流用のノート等、このカードショップの描写も凄くリアルです。モモカさんという謎の美人店員か居ないので余計に…(笑)


余談ですが、店にいる男性がタッパーらしき物にウィクロスカードを入れています。

これはあきらっきーの中の人、赤崎千夏さんがTwitterで上げた画像が話題になった影響だと思われます。






「それ、アナタが書いたんですか?」と声を掛けられた遊月の顔。
どこか超然としていて…伊緒奈に雰囲気が似ていますね…。
伊緒奈のやり方はモデルとして露出をして、それでセレクターを呼び寄せていたのだから遊月のやり方よりももっと過激なセレクター集めなのですよね。
そういう伊緒奈や遊月の視点から見てみると、「ああいう対戦相手の求め方って、ちょっと危険じゃないですか?」と言っているセレクターが、いかにも甘っちょろい、周回遅れなことを言っているようにも感じられます。





遊月「この対戦で、私…願いを叶えます…」
突然の勝利宣言に鼻白む対戦相手ですが、遊月からすれば、まだペナルティルールも判っていなさそうな甘っちょろい相手に今更敗けるわけ無いという自信なのでしょう…。


 
 
やはり覚悟の差からなのか、単純にバトル経験値がたまっているからなのか、対戦相手を圧倒する遊月。
ここで遊月がウェディングドレス姿を妄想する所の演出、本当に不気味とメルヘンと悪趣味の超融合具合に感心する(笑)




 
ちょうど同じ頃、「姉弟でできているんじゃないか?」という言葉を浴びせられ、なぜかその後にキスをせがまれてクラスメイトの女子に呆れ果てている香月。
しかしこのクソ女彼女の影響で、香月は遊月を異性として意識しはじめます――。



香月の感情の変化によってなのかは不明だが、"条件"が揃ったらしく、最後の宣誓を唱える花代さんと遊月。





――私は受け入れる
――選択者の理(ことわり)を
――そして…今ここに、新たなる夢限少女が誕生する


奇しくも結婚式のようであり、グロウで成長した花代さんの衣装はウェディングドレスのようにも見える…。


 
花代さんが最後に放った攻撃は
アダマスフィア―大いなる犠牲の輝き―カードテキスト




  
  
夢限少女になり、願いを叶えるはずなのに泣いている花代さん。
ここでの涙の意味はいずれ判ると想いますが……。




 
「女って最悪だな」「遊月とはぜんぜん違う…」
既にウィクロスからの影響が出ているのか、それとも単にこれまでの流れの結果なのか……この辺りが実に曖昧で巧妙です。


 
遊月に今までと違う感情を抱き始めている自分に気づく香月。





香月が帰宅すると、遊月が台所で立ちくらみを起こしています。
そして声が花代声になってる…!!
(まだ一応、単純に花代さんが遊月の身体にINしただけだとは確証は無いですが…)
ここのシーン、帰宅して台所で何気ない会話を始めるっていう「日常感」から入っている…という所がなんともゾクっとする上手いシナリオだと思います。


気になるのが、花代さんは入れ替わった後どんな気持ちで、どんな風に遊月の自宅に帰ったのかという点…。
ルリグ化した遊月のカードも、願いを叶えたドラゴンボールよろしくどこかに自動的に飛んで行くとかならまだ良いですが、花代さんがカードショップに売りに行っていたとかになると割りと酷いですよね…。
そして細かい事ですがもう一つ、買い物袋を見ると長ネギが入っていますが、花代さんは遊月が言っていたカレーうどんを作る気だったのかどうか少し気になります…。次回以降、香月が遊月の中身に気づくきっかけになったりするんでしょうか…?




 
「いい匂いだと思うのは、遺伝子が惹かれ合っているんだって」などと言って香月を誘惑する花代さん。
この「いい匂い」というのが、夢限少女パワーの恩恵なのか、それとも花代さんだからなのか…。


今後明らかになることだと思うのですが、夢限少女の叶う願いというのは、
セレクターの願いをウィクロスパワーで元ルリグが享受するというシステムなのか、
願いを叶えうるルリグがセレクターの元に手配されて入れ替わった後に元ルリグが自力で願いを成就するという、願いと人間の適材適所みたいなシステムなのか、
はたまた、願いというのはウィクロスパワーによって自動的に叶うのか、復活したルリグが叶えなければならない契約なのか
まだまだ気になる謎が残っています……。




 
 
「私は香月の味方だから…永遠に香月の…」
美人で、自分のこと判ってくれて、いい匂いがして、抱きしめてくれて、その上でこんなこと言われて落ちない男の子は居ないですよね…。
なんとなく花代さんが男の転がし方を知ってる感じなのが気になります…。
そして最後の眼差しの意味は――。




 
 
ずっと落ち込んでいる一衣を元気づけようと、ウィクロスを渡しちゃう一衣母。
完全に裏目ってますが、これまでもこの母と娘はこんな感じだったんじゃないでしょうか…。
そしてウィクロスに触れることで友人たちとの時間を連鎖的に思い出しそうになり、頭痛に襲われる一衣。
痛みにまかせて投げ捨てた新しいデッキのルリグには遊月が…。




ココに至って見ると、セレクターバトルは、バトルロイヤルというよりはババ抜きみたいな感じですね。
OP主題歌も
killy killy JOKER
ですし!(自然な広告表示)




オチも付いた所で、長かった記事もようやくオシマイです。
アニメを見返しながら行き当たりばったりで書いてみたものの、正直長くなり過ぎ、途中からはただの感想みたいになっちゃいました。申し訳ない。
もし全部読んでくださったならありがとうございます…お疲れ様でした…。





ウィクロスはまだ8話。これから様々な謎が明かされて行くにつれ、1〜8話の中の何気ない言葉がまた重大な意味を持つことになるでしょう。
ウィクロスを更に楽しむために、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。




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